
庭先や田んぼで捕まえてきたニホンアマガエル。その可愛らしさに惹かれて飼い始めたものの、「用意した餌を全然食べてくれない…」「生きた虫を毎日探すのは大変…」「コオロギのストックや管理が苦痛」と悩んでいませんか?
実は、アマガエルはとても賢く、本能に従って食事を選ぶ生き物です。餌を食べないのには、環境や餌の出し方、そして「カエル自身の性質」に明確な理由があります。この記事では、アマガエルが餌を食べない原因から、生餌の管理に疲れた飼い主さんが人工餌に切り替えるための具体的なステップまでを詳しく解説します。
この記事で分かること
- アマガエルが餌を食べない主な理由は「動かないから」「サイズが合わないから」「環境ストレス」の3つ
- 野生の食性に合わせた餌選びが重要(野生ではアリや小型昆虫を捕食)
- 人工餌への切り替えは可能だが、「匂い」と「動き」の演出がカギになる
- カルシウム不足は骨の病気(代謝性骨疾患など)を招くため、栄養バランスの補強が必須
アマガエルが餌を食べない「3つの原因」

アマガエルが餌を食べないとき、多くの飼育者が「この餌が嫌いなのかな?」と考えがちですが、原因はもっと根本的なところにあります。
視覚と嗅覚の習性によるもの
野生のアマガエルは、主に「動くもの」を視覚で捉えて捕食する肉食性の生き物です。そのため、目の前に動かない人工餌や死んだ虫をただ置かれても、それが「食べ物」だと認識できません。また、カエルは嗅覚にも頼っており、昆虫由来の強い匂いがないと食欲が刺激されない傾向があります。
餌のサイズが大きすぎる
アマガエルの口のサイズに対して餌が大きすぎると、捕食に失敗した恐怖から餌を怖がるようになり、拒食に繋がることがあります。特に上陸直後の子ガエルの場合は注意が必要です。
飼育環境のストレス(温度と湿度)
アマガエルは両生類であり、皮膚から水分を吸収して生きています。ケージ内が乾燥しすぎていたり、温度が不適切(適温は22〜27度前後)であったりすると、代謝が落ちて急激に食欲が低下します。
やりがち!間違った対処法とよくある失敗

餌を食べないからといって、焦って次のような行動をとると、さらに状況を悪化させてしまうことがあります。
毎日違う餌を無理やり口元に押し付ける
食べないからとピンセットで無理に口元へ押し付けると、カエルはピンセット自体を「怖いもの(外敵)」と認識してしまい、さらに餌を食べなくなってしまいます。
大きすぎる虫や、消化の悪い餌を与える
野外で捕まえた大きなバッタや、硬い甲虫などは消化不良を起こす原因になります。また、魚粉(海水魚由来)が多く含まれる人工餌は、本来の食性と異なるため、腸内で異常発酵を起こしガス溜まり(風船病など)の原因になるリスクも指摘されています。
カルシウム剤(ダスティング)を忘れる
生きたコオロギやミルワームだけを与え続けると、カルシウムやビタミンが不足し、クル病(代謝性骨疾患)という骨が薄くなる病気になりやすくなります。
今日からできる給餌のステップ
では、どのように餌を与えれば良いのでしょうか。ここでは、生餌の与え方から人工餌への切り替えも含めた具体的なステップを紹介します。
【ステップ1】まずは飼育環境を見直す
餌を与える前に、ケージ内の温度が適温に保たれているか、床材や水入れがあり十分な湿度(70〜85%程度)が確保されているかを確認しましょう。環境が悪いと、どんなに良い餌でも食べません。
【ステップ2】適切なサイズの餌を用意する
餌のサイズは、アマガエルの「両目の間の幅」より小さいものを選びます。生餌ならSサイズのイエコオロギや、羽なしのショウジョウバエなどが適しています。
【ステップ3】「動き」で捕食本能を刺激
する生餌の場合: ケージ内に放すか、ピンセットで優しくつまんで目の前で少しだけ動かします。
人工餌の場合: 粉末を水で練るタイプの人工餌を使用します。ピンセットの先に小さく丸めた練り餌をつけ、カエルの目の前で生きた虫が動くように細かく揺らしてアピールします。
💡 選択肢の一つとして:アマガエル専用の人工フード
「虫を触るのがどうしても苦手」「毎日の生餌管理が負担で飼育が辛い」という方には、人工フードへの切り替えが現実的な解決策となります。
- たとえば、エコロギー社が開発した「アマガエルバイト」は、アマガエルの特性に特化した設計がされています。
- 主原料にコオロギ粉末を90%以上使用し、さらに野生下でも遭遇しやすいミズアブ粉末を配合することで、カエルの嗅覚を強く刺激し自然な嗜好性を再現しています。
- ガス溜まりのリスクとなる魚粉を使用せず、消化に配慮されています。
- アマガエルに特に必要とされるカルシウムやビタミンD3が最初から配合されている(総合栄養食設計)ため、毎回サプリメントを振りかける手間が省けます。
ケース別・条件別の補足アドバイス

野生で捕まえたばかりの個体の場合
環境変化のストレスで、数日間は何も食べないことがよくあります。まずは落ち着ける隠れ家(観葉植物や登り木など)を用意し、数日はそっとしておきましょう。最初は自然界で食べていた小さな生餌(クモや小さな羽虫など)から始め、徐々にピンセットでの給餌に慣れさせていくのがスムーズです。
人工餌にどうしても慣れない場合
練り餌の水分量を少し多めにして匂いを立たせたり、最初は生きた虫の体液を少しだけ人工餌につけて与える(匂い付け)などの工夫が有効です。慣れるまでは焦らず、数週間単位で根気よく続けることが大切です。
給餌の頻度と量
上陸直後の子ガエルなら毎日1〜2回、しっかりと成長した大人のカエルなら2〜3日に1回が目安です。与えすぎは肥満や消化不良の原因になるため、お腹の膨らみやフンの状態を観察しながら適量を調整してください。
まとめ:観察を続けて無理のない飼育を
アマガエルの給餌を成功させるためには、彼らの習性を理解し、適切な環境と餌を提供することが何よりも重要です。
- まず確認すべきこと: 飼育ケースの温度と湿度は適切か?餌のサイズは大きすぎないか?
- 次にすべきこと: 栄養バランスが偏らないよう、生餌には必ずカルシウム剤を添加するか、総合栄養食の人工フード(アマガエルバイトなど)を取り入れる。
- 焦らず慣れさせる: ピンセット給餌は「動く虫」を演出し、個体のペースに合わせてゆっくり慣らしていく。
アマガエルは環境さえ整えば、飼い主の手から餌を食べてくれるようになる愛嬌たっぷりの生き物です。ご自身のライフスタイルに合った無理のない給餌方法を見つけて、小さな家族との生活を楽しんでください。















