【初心者向け】レオパ(ヒョウモントカゲモドキ)の飼育ガイド②|レオパはどんな生き物?

【初心者向け】レオパ(ヒョウモントカゲモドキ)の飼育ガイド②|レオパはどんな生き物?

1. レオパの基本情報

1-1. 名前の由来と分類

レオパードゲッコー(略称レオパ)は和名でヒョウモントカゲモドキと呼ばれます。分類学上は「トカゲ亜目 > ヤモリ下目 > ヤモリ科 > トカゲモドキ属」に位置し、トカゲでもヤモリでもあるユニークな生き物です。

1-2. 生息地と自然環境

原産地はインド・パキスタンなど中央アジアの岩が点在する乾燥地帯。日中は日差しを避けて身を潜め、湿度が上がる夕暮れから活動を始める夜行性です。

1-3. 特徴と体の構造

1-3-1. 大きさと体重

成長段階ごとの目安は下表のとおりです。

時期 大きさ 体重 ポイント
ベビー期
(~生後4 ヶ月)
<10 cm <20 g 繊細で要注意。初心者は避けるのが無難。
ヤング期
(4-12 ヶ月)
10–20 cm 20–50 g 体つきが大人へ。栄養と温度管理が鍵。
アダルト期
(1 歳~)
15–28 cm 50–90 g 尻尾の太さが健康指標。

1-3-2. 成長のための脱皮

脱皮前は体色が白くなり、古い皮を自ら剥がして食べます。アダルト期では2〜3 ヶ月に1回が目安。剥がれ残りがある場合は獣医へ相談しましょう。

1-3-3. 目・耳・鼻

視覚は弱く、主に嗅覚と聴覚で餌を認識します。ケージ操作音=ご飯と学習させると給餌がスムーズです。匂いの強い人工飼料は嗜好性アップに有効。

1-3-4. 尻尾の役割と自切

尻尾は栄養タンク。外敵時には自切し囮となります。尻尾を無理に触らず、ケージへの衝撃も避けましょう。再生尾は太く短めになる傾向です。

2. 生態と行動

2-1. 食性

肉食性で昆虫が大好物。活餌が最適ですが、冷凍餌・人工飼料・サプリメントを組み合わせてライフスタイルに合った給餌を工夫します。

2-2. 夜行性と睡眠パターン

消灯後に活動を開始し、朝方にシェルターへ戻ります。静かな夜間が観察タイムです。

2-3. 性別判定

生後3 ヶ月頃から総排泄孔付近の膨らみ(ヘミペニス)と前肛孔の並びで判定可能。ベビー期は判別しづらい点に注意。

2-4. 性格

個体差が大きく、臆病な子から好奇心旺盛な子まで多彩。性格に合わせた環境づくりがポイントです。

3. 飼育の基本

3-1. 飼育環境の設定

3-1-1. 適温と冬眠

ケージは低温部25–30 ℃/高温部30–32 ℃が目安。パネルヒーター・エアコン・保温球を組み合わせて温度勾配を作りましょう。基本は通年加温でクーリング不要です。

3-1-2. ケージサイズと設備

横幅30 cm以上が推奨。観音開きの市販ケージはメンテが簡単で初心者向き。高さ30 cm以上あれば立体レイアウトも楽しめます。シェルター・温度計・保温器具を必ず設置してください。

3-2. 飼育下での食事と栄養

3-2-1. 大きさごとの食事頻度

3-2-2. 餌の種類と特徴

  • 活餌:最も自然な餌。コオロギ・ミールワームなど。扱えるようになるのが理想。
  • 冷凍餌:保存が簡単だが嗜好性はやや低い。
  • 人工飼料:常温保存ができ手軽。近年は嗜好性も向上。
  • サプリメント:ビタミン・カルシウム剤を振りかけて栄養バランスを補完。

4. 種類とモルフ

4-1. レオパードゲッコーの主なモルフ

  • ハイイエロー:黄色みが強い「ノーマル」。丈夫でファン多数。
  • タンジェリン系:オレンジの発色が鮮やか。ブリーダー独自ラインも豊富。
  • マックスノー:幼体は白、成体は黄色を帯びる二段階の楽しみ。
  • アルビノ系:淡い体色と茶〜赤色の目が魅力。3系統あり奥深い。
  • ブラック系:希少で高価。漆黒ボディに憧れる愛好家多数。
記事をシェアする